NEXTWEEKEND村上萌の #かぞくごと vol.3

17 MAY 2018

vol.3「サマーダイニング」

文・村上 

どの季節もそうだけど、春夏秋冬「この季節といえば」のキーワードを沢山、しかも具体的にこたえられる人って、いっぱい幸せな経験をしてきているような気がします。

私の場合、キーワードが溢れるように出てくるのは多分、夏。

大人になってからは他の季節も好きになったけど、

お決まりの家族旅行とか、甘酸っぱい花火大会の夜とか、好きだった夏のセーラー服とか、

個人的には誕生日があるからなのかもしれないけど…、

全部ひっくるめて、やっぱり胸が苦しくなるくらい夏が好きです。

 

母もそうだったのか(おそらく母がそうだったから私がこうなったのですが)、私の育った家では夏のはじまりにすごく厳密でした。

6月1日を過ぎると登場するお皿、玄関に飾られる浮き輪をしたアヒルの置物に、ブルー系のキャンドル、母の鼻歌まで。それから毎日の夕飯に欠かさず枝豆が登場するようになります。

そんな風にあっという間に夏仕様になるのに、8月の終わりとともに名残もなく片付けられていく様子を見ていて、短い夏はますます愛しくなりました。

流行を取り入れるのも楽しいし、新しいことに挑戦するのは好きだけど、

季節の決まりごととか習慣があると、自分や家族にとってその季節の印象は更に強いものになるのかもしれません。

お皿や料理は、その重要な役割を持っているはず。

(祖母の家でだけ食べられた、ちょっと高級なお肉をのせていたお皿なんて、

今でもそのお皿を見るだけでお腹が空いてしまうほど。)

同じく夏生まれの娘に、将来どんな夏の想い出を残したいかな、と考えると

そろそろお決まりの夏皿とか、季節の定番料理も見つけたいなぁと思う今日この頃。

 

引き継ぐこと、新しく始めること。

今年はどんなサマーダイニングにしますか?